平成25年5月3日
兵庫県功労者表彰
環境功労部門で
知事より授与




平成20年1月31日
朝日新聞に紹介されました


「里山の環境を守る「原木
しいたけ」啓発ポスターです



    写真は「炭焼紀行」
     (創森社刊三宅岳著)
     より抜粋
 
 池田炭の名前で知られるこの炭は、室町時代から盛んに焼かれ、銀の精錬用として発展してきました。一帯には戦国時代から1973年まで操業されていた多田銀山をはじめとする、多くの銀、銅を生産する鉱山がありました。奈良の大仏を鋳造した銅も付近の銅山から産出されたそうです。こうした多くの木炭の需要が、優秀なお茶炭を生む背景にありました。良質の木炭は池田、大阪方面に出荷され、やがて京都のお茶席などに使われるようになりました。
 豊臣秀吉が池田の久安寺で茶会を催した時に、好んで使われました。この久安寺では1145年から1870年まで宮中の御茶用として池田炭を献上してきました。宝暦年間に出版された「日本山海名物図絵」には、「摂州池田奥山より出るもの、炭の名物なり」と記されています。
 上質の茶の湯炭の条件として、しまりがあること、樹皮が密着していること、切り口が菊の花のように美しい割れ目があり、真円に近いこと、樹皮が薄いこと、適度なねらしがかけられていることがいわれています。これらの条件を満たしているのが池田炭と絶賛されてきました。
 燃え尽きた後にも白い灰が粉雪のように残るなどの風情、火付き、火持ちがよいなどで、今もお茶席には欠かせない炭として大切にされています。
 この炭焼きの火を絶やさないようにと、この道55年を頑張ってまいりました。幸い後継者も長男が一人前の技術を磨いて、池田炭の保存と活性化のために取り組んでおります。
 地域固有の天恵を活かした池田炭の魅力を味わっていただけましたら幸いです。
               記 先代当主 今西勝      現 当主 今西学
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